2008年3月14日 声をたずねて世界旅《イタリア編》6
ここヴェネチア、英語で言うとヴェニス、の一番の特産品といえば、何といっても、ヴェネチアングラス。
あの目のさめる様な派手な色とりどりの、ワイングラスやら、食器、花びん、装飾品とかの、いっぱいのガラス器たち。
最初はあまりの派手さにちょっと引いていた私だが、ジッと見て歩いているうちに、だんだんその深い色彩に慣れて、美しいと思うようになる。
これもまた、昔財政に困った人達が、苦労に苦労を重ねて編み出した技術だとか。
その彩やかな色はもとより、細やかな花々を取り付けたり、ステキな絵や模様を付けたり、又ガラスの中に流し込んだりの、すごく高度で繊細な技術で、見ていると惹きこまれてしまう。
特に血の色の様な、彩やかな赤の色が、私は大好きだ。
緑もあの宝石、エメラルドそっくりの温かいいい色で、その他の色たちも、まるで宝石のよう。
ツアーでのそのガラス工房の見学も、サンマルコ広場のすぐ裏の店で出来たのであるが、本当はヴェネチアンガラスの製造場所は特定の島にしか無いとか。その店の工房も観光客向けの実演をしてくれたのであろう。確か、ムラノ島とか、言っていたようだ。
それは、このすばらしい製法が、外部にもれて、盗まれるのを防ぐためだとか。
グラスの他にも、ヴェネチアの島々は、色々と職業別に分かれているらしい。同じ理由で。何しろ、120個もの人工島があつまって出来ているのだもの。
しかし、ヴェネチアングラスの色は美しく貿易が盛んで、海洋国として世界的に飛躍した共和国時代の華麗さがしのばれる。
そしてヴェネチアングラスの製品は、今でもイタリアの貿易の花であるとか。
それらはまた、サンマルコ広場のアーケードの中の店はもちろん、その裏の奥にずっと広がっている商店街の店々にも、美しく飾られている。
たった1時間の自由時間だったので(前回来た時も同じ)、裏の町の方は少ししか見れなかったが、27万の人口があるのだから、その住民達の家々やホテルその他、色々とあって、多分相当に広い島なのであろう。
次回に続く