2009年9月22日 声をたずねて世界旅《アメリカ編》7

アクティビティセンターの建物の中は、大きくて広い部屋になっている。ちょうど、小型の体育館のようだ。
そこにたくさんのテーブルと椅子がある。100人以上も人が入れそうな部屋である。
――そこで大勢の人々が、オーロラの出現を待ちながら、座ったり、又外の鑑賞スペースへと、出たり入ったりしている。
オーロラの一番現れやすい時間帯は、夜中の11時ごろから、3時ごろまでの間であるという。
皆、ぶ厚い防寒具を身につけたままである。
青か赤かのそれは、レンタル会社のせいで2種類のみの色なのだ。私たちの団体は赤なのでうれしい。本当にあざやかな赤なのがステキなのだもの。
皆、帽子と手袋だけはずしたりして、椅子に座っている。初対面同士の人々でも、話が盛り上がってしまうようだ。
全く、オーロラを待つことのみが、今は仕事なのである。そして日本人らしい、くしゃくしゃしたかん高い声でしゃべり合っているのだ。
――それにしても、何で日本人が多いのだろう。
大体90%以上が日本人なのである。その上、管理業務のスタッフ達も、ほとんどが日本人なのは、本当に驚きだ!
日本の旅行会社が借り切ってしまっているのだろうか、と思ったりするが、よく見ると、やはり外国人も10%くらいはいるのだから、そうではないのだろう。
外国人は、ヨーロッパ系の白人とアジア系の人、南米っぽい人等が混じっている。黒人は一人もいないようだ。
一体どうして、こんな寒い北限の地に、日本人が大勢いるのだろう、と思う。
団体客は仕方が無いとしても、スタッフまでもがほとんど日本人だとは!本当にがっかりだ。
うーん、これって、もしかして日本人の温泉好きってことかな?
私も日本人だけど、温泉大好き人間だもの!それと島国育ちのせいかと思うけど、好奇心が強い民族なのかな?
それとも大陸続きと違って、海の中の島国なので、外国に対してのあこがれが強いのかな?いや、それとも島国のための劣等感なのか・・・・・・?
ああ、こんなに日本人ばかり多いと、私の目的の一つである、話し言葉の発声の研究なんかが出来るわけがない、と思ってしまう。
――ああ、あるある。今回はここで、我等日本人の発声(あくまでも話し言葉の)について、私なりに考察をしてみよう!